株式の配当とは
投資家が株式投資から得られる収益は値上がり益と配当ですが、経済成長の鈍化を背景に株価の大幅な値上がりが期待できない中、これまであまり注目されてこなかった配当が脚光を浴びています。これを反映して、今年に入ってからは、配当の高い企業に的を絞って投資するタイプの投資信託の設定も相次いでいます。
この背景には、企業業績が回復基調にあること、国内外の機関投資家からの配当引き上げ圧力が強まっていること、敵対的買収から防衛する必要があることなどの理由から、企業が株主への利益還元を重視する姿勢を強めており、配当利回りが上昇していることが挙げられます。
上場企業の配当利回りは1990年に底打ちした後、徐々に上昇してきており、2005年6月13日現在、東証一部全銘柄の平均配当利回り(予想)は1.27%に達しています。預貯金金利はスーパー定期(10年)の年平均利率が0.19%程度、6月に発行される10年国債の表面利率が1.3%ですから、預貯金よりはずっと有利で、国債とは同程度の利回りが期待できるわけです。平成17年3月期には、企業の約三分の一が増配や復配に踏み切ったというレポートも発表されています。
また、東京証券取引所が発表した平成17年3月期の決算短信(単体)集計結果を見ると、全産業(集計社数:1555社)の配当金支払額は平成16年3月期と比較して25.85%増加し、3.19兆円に達しました。全産業の当期純利益増額が前期比25.74%増加していますから、企業は儲けた分だけ配当も増やした形です。しかし、一方で、企業が当期純利益のうち、どれだけを配当金の支払に向けたかを示す配当性向を見てみると、平成16年3月期の42.09%から平成17年3月期は42.10%と、ほぼ横ばいです。つまり、儲けに対する配当の割合はほとんど変わっていません。利益が出た分は配当に回すものの、その割合を大幅に増やすところまでは至っていません。業種別に見ると、平成17年3月期(単体)では、不動産、空輸、パルプ・紙の配当性向が高く、鉱業、化学、鉄鋼、情報などが低い結果が出ています。
海外の機関投資家などからは、この配当性向をもっと引き上げるようにという要請が強まっており、経営目標として連結ベースの配当性向を30%などとするといった明確な数値目標を掲げる企業が増えてきていますので、今後更に増配による株主への利益還元の姿勢は強まってゆくと期待されます。 (更新日2005/8/13)
【本を読もう!】
-
| home | disclaimer | contact |












