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国民年金
日本の年金制度は3つの階層(三階建てのビルを想像してください)から成り立っています。全ての国民に共通している一階部分が基礎年金で、国民年金のことです。サラリーマンや公務員を対象とした被用者年金(厚生年金や共済年金)が二階部分、そして、各企業が実施している厚生年金基金や税制適格年金などの企業年金が三階部分です。自営業者の二回部分と三階部分としては国民年金基金があります。この一階部分の基礎年金が国民年金です。
ところが、現在の年金制度では老後の生活に必要な資金を賄うことが困難になってきています。その背景としては、少子高齢化時代の到来、公的年金制度の矛盾、企業年金の限界が挙げられます。それぞれの背景をもう少し詳しく見てみましょう。
少子高齢化
先進国の多くが直面しているように、日本でも少子高齢化が進んでいます。65歳以上の人口の割合は、1995年の14.6%から増加し続け、2015年の25.2%まで急増し、その後は緩やかな増加に転じるものの、2030年に28.0%に達した後に、再び増加傾向が強まると推定されています。これを年金制度で考えてみると、現行の年金制度では、2045年には高齢者1人を現役世代の約1.72人で支える計算になります。
公的年金制度の矛盾
この高齢化は、新年金制度導入の二番目の理由である公的年金制度の矛盾にも関係してきます。公的年金制度では、現役世代が退職者の年金支払いを負担しています。ですから、高齢者が増加する一方で、年金を負担する現役の働き手の人口が減りつづけると、どうしても現役世代の負担は増加する傾向になります。更に、退職者が受け取る金額も減少傾向となり、実際に自分が現役時代に支払った金額を下回る可能性も出てきます。
企業年金の限界
新年金制度導入の三番目の理由として、企業年金が既に限界に達していることが挙げられます。企業は従業員が毎月積み立てたお金を金融市場で運用しています。しかし、超低金利が続いているために、思うような運用が出来なくなっています。企業年金の支給額は予め想定した利回りが獲得できるとの前提で決まっていますから、実際の運用が予定通りにいかないと、不足分は企業が負担することになります。超低金利の長期化により、この負担分が企業の経営にまで影響を与える可能性も出てきています。
未納者の問題
社会保険庁が発表した平成11年国民年金被保険者実態調査によると、保険料を納付していない「未納者」が264万6千人(未納率16.0%)となっており、未納者が92万4千人の増加しています。制度への不信感や家計の財政状況の悪化などが背景にあるようですが、これも年金制度の財政状況の悪化要因の一つとなっています。


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