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通貨バスケット通貨バスケットとは、複数の通貨で構成される仮想通貨のことです。実際のお札や硬貨としては存在しませんが、通貨単位として、国際間の取引などにおける計算や基準として利用されます。各通貨の構成比率は、貿易関係の深さなどによって決定されます。通貨バスケット制は、為替レートをドルやユーロといった単一の通貨ではなく、この仮想通貨に連動させたり、変動幅を通貨バスケットに対する一定の割合に制限する為替管理制度のことです。中国、シンガポール、バングラディッシュ、マレーシア、アイスランド、クウェートなど多くの国が為替管理の方法として通貨バスケット制を採用しています。 通貨バスケットとしては、欧州において1999年1月にユーロが導入される前に利用されていたECU(European Currency Unit=欧州通貨単位)が有名です。これは、ユーロに参加することが決まっていたギリシャ、ドイツ、スペイン、フランスなど12カ国の通貨によって構成されていました。構成比率は、各国のGDP,域内貿易比率等によって決定・見直しが実施されていました。欧州為替相場メカニズム(ERM)により、参加各国の通貨とECUの変動幅は、原則として、上下2.25%の幅に収まるようにしなければならないと定められていました。 また、2005年7月には、中国が人民元の対ドル相場を1ドル=8.11元へ切り上げ、通貨バスケットを参照し為替レートを調整する管理変動相場制に移行しました。この通貨バスケットの主要通貨はドル、ユーロ、円、ウォンで、この他にはシンガポールドル、英ポンド、マレーシアリンギ、ロシアルーブル、豪ドル、タイバーツ、カナダドルが含まれています。また、マレーシアも同7月にリンギの対米ドル固定相場制度を通貨バスケット制による管理変動相場制に移行しました。 通貨バスケット制のメリットとしては、単一通貨に連動させるよりも、為替レートが安定することが挙げられます。 例えば、自国通貨が対米ドルで大きく下落しても、他の通貨に対して下落していなければ、バスケット全体としては、影響が軽減されるというわけです。デメリットとしては、自国通貨の通貨バスケットに対する変動幅を限定しているため、それを維持するために、場合によってはかなり活発に為替市場での介入が必要となることが挙げられます。実際、1992年に、欧州為替相場メカニズム(ERM)に加盟していた英国は、世界的な投機筋によるポンド売りを浴び、英国中央銀行による必死のポンド買い介入にもかかわらず、ECUに対する変動幅を維持することが出来ず、結局はERM離脱を余儀なくされました。
(2005/11/29)
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