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社会保険とは

社会保険とは、雇用保険や労災保険とともに、労働者が安心して働いていけるように制度化された公的な保険です。健康保険と厚生年金保険をあわせて「社会保険」と呼びます。健康保険は、企業で働く人やその家族が病気・怪我などで仕事ができず給料をもらえないとき、あるいは出産したとき、または死亡したときに必要な医療給付や手当金の支給を行なう制度です。一方、厚生年金保険は、わたしたちが高齢になり働けなくなったとき、障害の状態となったとき、あるいは死亡したときに、年金や一時金の支給を行なう制度です。

この制度は労働者と企業が折半して支払う社会保険料(健康保険料と厚生年金保険料)により成り立っています。制度の趣旨は理解できても、かなりの金額を毎月差し引かれますから、これが無ければ・・・と思ったことがある人は多いと思います。

健康保険と厚生年金保険の保険料は、私たちが受け取る給料の月額(実際には給料+交通費をもとに決定する標準報酬月額が使われます)をもとに決められています。健康保険の場合の保険料率は介護保険に該当しない場合は8.5%、該当する場合は9.59%。厚生年金保険は17.35%です。

例えば、45歳の会社員(つまり介護保険に該当します)で、標準報酬月額が220,000円であれば、健康保険料は220,000 × 9.59%=21,098円。厚生年金保険は220,000円 × 17.35%=38,170円となり、この金額を会社と会社員(被保険者)が半分ずつ負担しています。

重い負担をしているにもかかわらず、2003年4月から医療保険制度が改正され、わたしたちの負担は概ね一層重いものになります。このような改正が行なわれるのは、急速な高齢化によりこのままでは、医療保険制度そのものが破綻しかねないからです。主な改正内容は次の通りです。

@ 被保険者の一部負担割合が現在の2割から3割に増加します。
A 外来薬剤一部負担金が廃止されます。
B 保険料の算出に総報酬制が導入されます。これにより、ボーナスも毎月の報酬同様に健康保険料の対象になります。
C 任意継続被保険者期間が最長2年(現在は55歳で退職しても60歳まで、最長5年間加入可能)に短縮されます。
D 被保険者資格喪失後の継続給付が廃止されます。

毎月の健康保険料の負担は現在の8.5%から8.2%に引き下げられますが、賞与については、これまで特別保険料1%だったのが、総報酬制の導入により毎月の報酬と同じ保険料率8.2%に引上げられます。これでは、負担が増大するのか軽減するのかわかりにくいのですが、厚生労働省の資料によると、現在の保険料率8.5%(月収ベース)は、総報酬ベースでは7.5%に相当するということですので、7.5%から8.2%への負担増というわけです。また、厚生年金保険においても、総報酬制が導入されます。厚生年金保険の毎月の保険料率は現在の17.35%から13.58%に変更されますが、賞与について、これまで1%だった保険料率が13.58%になります(ただし、保険料の基礎となる賞与については健康保険は200万円、厚生年金保健は150万円の上限が設定されます)。

保険料率の引き上げ、病院での負担増加、健康保険の任意継続被保険者期間の短縮、被保険者資格喪失後の継続給付の廃止など、そもそも保険制度の破綻を回避するための改正なのですから、サラリーマンの負担(会社側の負担も)は増加するという厳しい状況なのです。


(updated 2003/2/25)